フィギュアスケートをたった1年まじめに見た私のあくまで独り言。
PCSって…
PCSって何だか妙だなって思うところがあります。
平昌五輪のころまでは、羽生くん、ハビエルが高くて、その次に宇野くんがやや高くて、パトリック・チャンやジェイソンも高くて。それはそれでなるほどな、と納得している部分はあったのです。
スケーティングがきれいだとか、流れるようだとか、プログラムのまとまり具合とか。私が好みだな、って思う選手はほぼPCS高め選手が多い印象でした。
PCSって熟練具合とかにもよると思うので、スケーティングの上手なベテラン選手が高い傾向があるのも納得していました。
そして今季1年見ていて思うところ。
残念ながら、ベテラン選手は若手選手に比べて伸びしろは少ないのは事実で、それはどうしようもないところです。
だから、ベテラン選手のPCSはこんな感じ、みたいなのがなんとなく全体にまかり通っている気がして、若手の実績のない選手はいい演技をせっかくいい演技をしても思ったよりPCS低いな、みたいな感じになるのかな…と。
でもそういう若手が技術点を伸ばし、合計で上位に台頭して成績が目立ってきて、「この選手はぐんぐん伸び盛りだ」という印象がジャッジに印象づいてくるのかもしれない。だから前年度よりもぐっと成長している姿を見せてしまうと、「おお」と思ってついついいいスコアをジャッジは思わずつけてしまうのかもしれない。
だから、スケーティングの上手なベテラン選手とぐんぐん伸び盛りの選手のPCSが僅差になってしまうと、本当に客観的に判断しているのかな?って思う…。
紀平さんが今年ぐんぐんPCSを伸ばしてきたけれど、考えてみたらスケーティングなどの技術がそんなに急激に伸びるのもおかしいので、最初のころは過小評価だったのかもしれないし、国際大会で目立ってくることによって選手の箔がついてジャッジも「この選手はできる選手だ」という目で見るからこそいいスコアを出してしまうのかもしれない…。
それでも、世界選手権で最終グループに入れなかったことでPCSはあまり多く出なかった。最終グループじゃなかったからといってPCSが抑えられるとかっていうのもそもそもおかしいと私は思う。もっと客観的な視点でジャッジできないものなのだろうか…。
何が言いたいかというと、選手の箔みたいなものでジャッジしてないだろうか、というのと、ぐんぐん伸び盛りの様子を見てしまうと伸びしろで高めにスコアを出していないだろうか、っていう点。選手のプロフィールに左右されることなく、もっと客観的な視点で見れないの?って。
PCSは5項目あるというが、その5項目ともになんとなく平均的な数値になりがちなのがまた奇妙だな、と思うところ。つなぎが薄い選手もいれば、スケーティングが上手な選手もいるし、センスのいい振り付けをする選手もいるのに…。とくに納得いかないのはスケーティング(SS)とつなぎ(TR)。適当につけてない?って思っちゃう。
学校の通信簿を思い出す
ちょうど5段階(正確には11段階)になったことで、通信簿を思い出します。
娘の学校はかなり甘めにつけてくれる学校でした。娘の家庭科や保健体育に「5」がもらえていましたが、私から見て娘が「5」に値する能力を持っているとは到底信じられませんでした。いくらペーパーテストが良いからと言ってありえない!と思ってました。
でも学校はもしかしたら、個人のどうしようもない能力の部分はあまりみなくて、努力を見てくれる学校だった可能性もあります。私の時代とは違うので、運動神経が悪くても努力が垣間見れば体育でいい評価をつけてくれる学校だったのかもしれません。
しかし、娘曰く学校の評価は結構あまあまで周りの子もいい成績の子が多かったとか。
こういうのを聞くと、学校ごとに評価が違うというのはフィギュアスケートのイベントごとのフィールドの違いとかとちょっとかぶるのかもしれないな、と思いました。辛めのジャッジの試合とか、甘めのところとか…。ナショナルとか‥。
また、選手の箔という点で、私の大昔の相対評価のころの通信簿を思いだします。
私の体育の成績は「3」ばかりでした。持久走と球技が苦手で、そのどちらかが体育の授業で行うと、能力的にいい成績は無理でした。体育の授業は1年を通して球技ばっかり、冬は持久走をやるのが通常だったので、しょうがないのです。
しかし私は球技と持久走以外は苦手ではなく、足も速い方でしたしマット運動や鉄棒は得意でした。たまたま、マット運動と鉄棒だけをやる学期があり、自分でもほかの生徒より上手にできた自信があり、この時ばかりは「4」以上、もしくは「5」を取れるかも、という淡い期待がありました。
しかし、期待してみた通信簿は「3」でした。抗議する勇気はなかったのですが、この時は先生が私の運動能力が低いという刷り込みで評価をしたに違いない、と感じました。体育の授業中メモなどを取っている様子もなかったですし。たまたま瞬間的に活躍したからといって評価がその時だけ上がることはないんだ…と少し悲しくなりました。
だから、実績の少ない若手選手が会心の演技を魅せても思った以上にPCSが少ないのと少し似てるかな…と思うし、いつも成績のいい生徒がたまたま1学期だけ少し調子が悪いところがあっても変わらず「5」の評価をもらったりするのにも似てる。
といっても、今は先生によってはテストの成績や提出物などかなり細かく数値化して評価している先生もいるらしいので、昔よりは通信簿事情はまともかもしれないけれど…。
ジャッジはプロの目なんだと思うけれど
GOEといい、PCSといい、評価が分かれすぎるのが気になります。そんなに評価分かれる??なんで?って思います。評価基準ってあるんでしょう。
あとは、思惑が透けて見えるのがちょっと。羽生選手に「5」をつけたくなんだな…とか(だからやたらと「4」が多く集まりがち?)。ネイサンくんを勝たせたいのかな…とか。こんな素人に思惑が見えてしまうのってどうなんだ。
全体的に甘めな人とか辛めの人がいる分には構わないけれど、一貫性がなくて、勝たせたい選手にモリモリ、ライバルには辛口、みたいなのは悲しい。
それだったらAIとやらを取り入れたりして、どれだけのつなぎを多く正確にやったとか、ジャンプの放物線の美しさや高さ、幅などの数値を客観的データを出したりて、それに基づいてジャッジしてくれないかな、と思う。